お店でふと目にする、「オーガニックコットン」の文字。なんだか心地よさそうだけれど、普通のコットンと何が違うんだろう? と思ったことはありませんか。特に、製品についている様々な「認証」マークを見ると、どれが何を意味するのか、少し難しく感じてしまうかもしれませんね。今回はその第一歩として、オーガニックコットンと、その背景にある大切な認証について、一緒にゆっくりと紐解いていきましょう。🌿
目次
私たちの選択を支える、オーガニックコットン認証とは?

オーガニックコットン製品を選ぶとき、タグについている小さなマークに気づいたことはありませんか? あれが「認証」のしるしです。この認証は、その製品が「どんな風に作られたか」を証明してくれる、いわばパスポートのようなもの。綿花が育てられる畑から、糸になり、布になり、私たちの手元に届く製品になるまで。その長い道のりが、地球環境や、働く人たちにとって、健やかで公正なものであったことを示してくれています。
代表的な国際認証には、こんなものがあります。
GOTS(ゴッツ)認証:世界が認める、信頼のしるし
「Global Organic Textile Standard」の略で、世界で最も広く知られているオーガニック繊維の国際基準です。このマークは、糸や生地への加工、保管や流通に至るまで、すべての工程で環境や社会に配慮されていることを示しています。まさに、糸から製品になるまでの一貫した「やさしさ」を保証してくれる、総合的な認証マークです。
OCS認証:オーガニックの割合を、きちんと教えてくれる
「Organic Content Standard」の略で、製品にどれくらいのオーガニック原料が使われているかを証明してくれる認証です。例えば、「OCS 100」なら100%オーガニック原料、「OCS Blended」なら5%以上95%未満のオーガニック原料が含まれていることを示します。どれくらいの割合でオーガニックコットンが使われているか知りたいときに、とても参考になるマークです。
フェアトレード認証:作り手の暮らしを守る、公正な取引の証
このマークは、原料の生産者に対して、公正な価格が支払われ、適切な労働環境が守られていることを示しています。私たちが製品を手に取ることが、遠い国の生産者の安定した暮らしを支え、子どもたちの教育や地域の発展に繋がっていく。そんな、人と人との温かい繋がりを感じさせてくれる認証です。オーガニックコットン製品の中には、このフェアトレード認証を併せて取得しているものも多くあります。
こうしたマークの意味を知ることは、私たちがものを選ぶときの、心強い道しるべになってくれますね。🕊️
似ているようで違う、認証マークのそれぞれの役割
たくさんの認証があると、「どれが一番良いの?」 と迷ってしまうかもしれません。でも、それぞれに大切な役割があるんです。ここでは、代表的な認証の違いを、もう少しだけ詳しく見ていきましょう。
GOTSとOCS、何が違うの?
この二つはよく見かける認証ですが、少し役割が異なります。トレーサビリティの証明という点では同じですが違いとしては認証団体が違うのと基準が違います。GOTSは、トレーサビリティの証明に加え、環境負荷や労働環境といった「社会的な基準」まで含めて認証し、「作る工程すべて」を厳しくチェックする、とても包括的な認証です。どちらが良い・悪いというわけではなく、何を大切にしたいかで、参考にするマークが変わってくるのですね。
日本の「有機JAS」とは違うの?
日本でよく見かける「有機JAS」マークは、お野菜やお米といった食品のための認証です。残念ながら、衣類などの繊維製品には、このJASマークは使われません。そのため、オーガニックコットン製品を選ぶときは、先ほどご紹介したGOTSやOCSといった国際的な認証が、世界共通の基準になっています。
たくさんの認証、どれを信じればいい?
いろいろな認証があって、少し戸惑ってしまうかもしれませんね。でも、大切なのは「完璧な認証」を探すことよりも、「その認証が何を保証してくれているのか」を、少しだけ知ることです。環境への配慮を一番に考えるのか、生産者さんの暮らしを応援したいのか。ご自身の価値観に合ったものを選ぶ、そのためのヒントとして認証マークを眺めてみると、もの選びがもっと楽しく、意味のあるものに感じられるかもしれません。
認証マークは、未来への想いを繋ぐバトン
“なんとなく”から、“確信”へ
残念ながら、中には「オーガニック」という言葉だけを使って、実際にはそうでない製品も存在します。国際的なオーガニックコットン認証は、そうした製品と本物を見分けるための、信頼できる目印です。私たちが確かな情報をもとに選ぶことで、ものづくりの背景にあるストーリーに、安心して想いを寄せることができます。
一枚の布に込められた、たくさんの優しさ
私たちが認証マークのついたオーガニックコットン製品を手に取ることは、ただの買い物ではありません。それは、地球の環境を守ろうとする人たちや、公正な環境で働く生産者さんたちを応援する、という意思表示にも繋がります。一枚の布の向こう側にある、たくさんの人の想いや努力に、そっと心を寄せるきっかけになるのです。認証マークを知ることは、安心して選べる力を持ち、優しい循環を生み出す一歩になるのですね。🌿
心地よい暮らしは、地球への思いやりから
なぜ今、オーガニックコットンやその認証が注目されているのでしょうか。それはきっと、多くの人が、自分にとっての「心地よさ」と、地球や未来にとっての「心地よさ」を、切り離して考えられなくなってきたからかもしれません。
サステナブルな選択は、何かを我慢することではなく、むしろ日々の暮らしを豊かにしてくれるもの。自分が身につける一枚が、どこかの土壌を健やかにし、誰かの暮らしを支えている。その繋がりを感じられることは、私たちの心にも、あたたかな光を灯してくれます。
完璧じゃなくても、大丈夫。まずは、タグの裏側にある小さなマークに目を向けてみる。そんな小さな一歩から、始めてみませんか。🕊️
今回は、オーガニックコットン認証の世界を、そっと覗いてみました。たくさんのマークに込められた意味を知ることで、もの選びの視点が少し変わったかもしれません。後編では、この知識を活かして、実際に暮らしの中にオーガニックコットンを取り入れるヒントをご紹介しますね。
UNITO project
サステナぶらないサステナブル
